世界の昔話に登場する香り達

アロマテラピーを楽しむ生活をしていると、「香り」や「匂い」にちなんだキーワードが

自然と目に飛び込んでくるものです。

 

それは、語り継がれる物語や歴史の中にも。

今回は、ちょっとタイムトラベルをして、昔々のお話を「香り」の面からご紹介します。

 

時は平安時代へ・・・

 

紫式部によって書かれた「源氏物語」にも、当時、山里の庵から漂ってくる「薫物(たきもの)」の

描写が登場しますが、

これは現代で言う「ルームフレグランス」といったところでしょうか。

 

それから、仏に祈りを捧げる際に漂う名香(みょうごう)の香りなども「源氏物語」特有の雅な世界観に

一役買っていたり・・・

 

読み手に嗅覚でも伝えてくる「登場人物達が寄せ合う恋心」

 

そして、人間模様にもまるで香りが纏わりついてくるような描写が目立ちます。

 

若い光源氏から想いを寄せられる人妻の「空蝉(うつせみ)」は、

自分が着ていた薄衣を光源氏のために置いて、立ち去ったという下りがあるのですが、

 

そこにも身分の違いによる切なさや哀しみを表すための効果的な「香り」の演出が

散りばめられています。

 

薄衣を受け取った光源氏は、空蝉(うつせみ)の身代りとして抱きしめ続けますが、

その後、空蝉(うつせみ)へと返される頃には、すっかり光源氏の香りに変わってしまい、

まるでお互いの想いを乗せた香りを行き来させているような描写が続いてゆきます。

 

そして、多数の登場人物の中にも「香り」にちなんだ「匂宮(におうのみや)」や

生まれながらに身体から芳香が漂う「薫君(かおるのきみ)」という興味深い人物が出てきます。

 

「源氏物語」は、世界最古の大長編小説と言われていますが、

「香りの物語」でもあるのではないでしょうか。

 

17世紀のヨーロッパでは「香りの手袋」を愛用したお妃が、貴族達を魅了

 

イタリア・ネロラ城の公妃・アンナマリアは、ネロリの香りをこよなく愛していました。

当時の香水は、まだ今のような液体ではなかったため、ネロリの香りを皮の手袋につけて、

ネロリの香りにいつも包まれていました。

 

すると、その上品で洗練されたネロリの香りが貴族の間で評判となり、

こぞってネロリの香りを纏う流行が生まれました。

 

そして、アンナマリアの手袋は、「ネロリの手袋」と呼ばれ、ネロリの語源になったそうです。

 

 

香り」と「本能」の普遍的な関係性

 

時代が、平安から平成へ・・・17世紀から21世紀へ・・・と移り変わっても

私たちはいつも「香り」に心を捉えられ、魅了されるという甘美で優雅な関係性を

持っているのかもしれません。

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